数年前(2020年頃)に、それまで2年住んだ戸建てを売却した話。
住み替えに伴う売却
結婚時点では賃貸に住んでいたが、第1子の出産に伴い都内の狭小3階建て戸建てを買っていた。住み替えのきっかけは、前から気になっていたマンションが売りに出たこと。しかも狭小とはいえ3LDKの戸建てから1LDKメゾネットのマンションへの住み替えなので、常識からするとあまり正気の沙汰ではない。まぁそれは余談なのでおいておく。
専任媒介での売却
住み替え = 戸建てを売ったお金を元手に新居を購入するので、期日までに自宅を売り切ることが必要になる。新居であるマンションの分譲は大手不動産業者が行っており、戸建ての売却も新居分譲のグループ会社の仲介業者が専任媒介で担当することになった。
専任媒介とは、特定の仲介業者一社のみに仲介を頼む形式。対比となるのが複数の仲介業者と契約できる一般媒介。要するに一社に覚悟決めるか、複数社で買い主が見つかる確率が上がることに期待するか、という違い。
私達の専任媒介の担当は、20代半ばくらいの担当と、30代後半くらいの上司のコンビだった。これまで会ってきた不動産関係者ってみんな一癖二癖あった中で、普通の会社の新入社員と上司って感じがしてなんだか安心したのを覚えている。
値付けの見極め
新居購入のための資金を用立てることが売却の目的なので、仲介業者から課された売却条件はかなり厳しかった。すなわち以下のようなもの。
- 3ヶ月以内に売り切る
- 販売開始後売れていない場合、1ヶ月経つごとに一定の割合で売却金額を下げる
- 3ヶ月後に売れていない場合、比較的安価な査定額で仲介業者が買い取る
当時も今と同様、都内の不動産価格は上昇傾向にあった。そのため時間を厭わなければ、最初は強気の価格設定をして、徐々に様子を見る、という戦略も取れる。しかし今回は、3ヶ月以内に売り切らなければ市況価格よりやや安めの値段で買われることになるので、かなり現実的な値付けが求められた。この辺から売却契約までずっとプレッシャーがあった。
結果的に、2年前に戸建てを購入した際の価格そのままで提示した。これでも査定価格よりは高かったので、最低限のチャレンジだった。
内見、そして申込
販売が開始されてからは、本当に3ヶ月以内に売り切れるのかというプレッシャーがかなりあった。SUUMOに出したら最初にいかに注目されるかが大事、逆に数ヶ月経って売れていなければ「なにかネガティブな点があるのか?」と思われる、ということも教わった。
結果的に、数週間内に複数組の内見と、2件くらいの申込があった。内見には色んなスタイルがあるっぽいが、サラリーマン風担当営業マンの方針は「内見の間住人は家を空け、営業が宅内を案内する」というものだった。
購入者は同じ保育園のファミリー
申し込まれた方は、それはそれで持ち家からの住み替えをする必要があり、一時的に現居と新居のダブルローンを組む必要があるとのことで、ローン審査はなかなかシビアになりそうとのことだった。
結果的にその人への売却が決まったから良かったが、懐事情が割とよくわかってしまったその人は、なんとうちの子と同じ保育園に通うファミリーだった。子どもの送迎でばったり会うたびに「お世話になっております〜」というご挨拶が発生するという、なんとも緊張感のある状況がしばらく続いた。
一番興味深かったのは売買契約の現場。これは買主側が新たに申し込むローンを借りる銀行で行われます。先方は普段は尻に敷かれていそうな旦那さんだけが来ており、それまでの打ち合わせでは奥様の横で静かな旦那さんが饒舌だったのが印象的だった。
以上、家を売った話でした。なかなか緊張感のある取引だったので、条件付きの売却はもうやりたくありません。
今年は家を建てる x 家を賃貸に出す、も行う予定なので、経験値さらに上がります。
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by よくわかる!不動産売却 不動産売却の基礎知識を解説