おとうのオートノミー

家を建てること、育児のことなど。

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2023年は人生で最も仕事が充実した年だった

私はこれまで、理系の大学院卒→新卒JTC製造業(Japanese Traditional Company)で5年→ITベンチャー2年→ITベンチャー2年→現職JTC情報通信業で2年目、という経歴。社会人経験11年目(たぶん)、30代後半にしてようやく楽しく打ち込める仕事に巡り会えたので、今年は良い年だった。

現職への転職の大まかな経緯は、入社直後の以下の記事に書いた。2年弱働いてみて実際どうだったか、という振り返りも兼ねて、今年のお仕事を振り返ってみる。

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大企業での新規事業立ち上げは経験値を上げる飛び道具だった

以下が入社時に書いた記事からの引用。

所属している会社が大きくなり、徐々に経験者のツワモノを採用できるようになってくると、やはり完成された現場を知っている経験者のアドバイスには含蓄があり、方針出しの面では彼らに太刀打ちできないことも目の当たりにしました。 このままフットワークの軽いジェネラリストとして現場で頑張っていくのか、何かの分野において、経験に基づいてチームを引っ張れる立場を目指すのか、を考えた際、後者が私の希望でした。よりオペレーションが完成された企業で新規事業を立ち上げる、という今回のオファーは、プロダクトマネージャーとして経験を積む上で絶好の機会のように見えました。

ベンチャーからJTCへ転職して2週間が経った - おとうのオートノミー

この見立ては非常に良く当たっていた。2年前の自分すごいな、と思うレベル。

今回の新規事業は、実行すること自体はトップダウンで決まっていた。私は入社のタイミング的に、実行部隊の取りまとめの立場に立つことができた。このように時流に乗る事自体が、経験値と出世の観点で大きなアドバンテージになる、ということはやってみて初めて実感できた。

もう少し噛み砕いてみる。

勢いあるプロジェクトに先行して入るとチームリーダーになりやすい

なぜなら、勢いがあるプロジェクトであれば後からメンバーが増えるから。仮に、より能力の高い人が後から入ったとしても、プロジェクトの文脈に詳しいのは先に入った人なので、先に入っているほどマネジメント役になりやすい。

私の場合は、新規事業が実際にはじまる半年ほど前に入社していた。そのため最初の暇な半年の間に、想定される新規事業の周辺を調べまくるなど、相応の準備をすることができた。結果的に、新規事業の立ち上げ後に、プロパー社員と派遣社員合わせて5人以上メンバーが増え、合計10人弱のチームのマネジメント経験を積むことができた。この過程で初めて採用面接にも関わった。

自分が事業の設計図を作るので関係者を手の上で踊らせられる

弊社の商品企画の仕事は、商品そのものの付加価値設計はもちろんのこと、それと同等の労力を、社内各所のロジスティクスを回すためのプロセス設計に当てる。今回、このプロセスをゼロベースで立ち上げたため、商材を取り巻くプロセス全体に一番詳しいのは私、という状況を作ることができた。自身が作ったプロセス上で大勢の関係者が動くのを見るのは非常にレバレッジの効いた感覚であり、「金持ち父さん貧乏父さん」を思い出した。

偉い人に顔を売りやすい

出世するには上の役職の人から見初められる必要がある。そのためには
①上の人と話す機会を持つ
②その機会で自身がデキる人という印象を残す
の2点が必要だ。大きな企業だと、この、①の機会すらなかなか与えられない人が大半である、ということに入社するまで気づかなかった。

私が関わっているプロジェクトは、事の発端からトップダウンで号令のかかったプロジェクトなので、何かと上位報告が多い。それも役職を2〜3階級すっ飛ばして直接報告することとかもある。これが後述する昇進話に寄与した。

一方で定常的かつ安定的に運営されているプロジェクトだと、そもそも上位報告の機会すら与えられない。どういうプロジェクトに関わるか(選ぶか)によって昇進の可能性が左右される。

昇進の声もかかった

扱っている商材が入社前の想像以上にニッチであるため、会社の中での競争率も低く、やりようによっては数年で部門のリーダーになれる(ならざるを得ない)可能性もありそうです。

ベンチャーからJTCへ転職して2週間が経った - おとうのオートノミー

新規プロジェクトを上手く回せた、という印象が直属の上司に強く伝わったからか、内々に昇進の打診を受けた。ただしポストの空き次第の話なので、まだ何とも言えないが、評価してもらっていることは事実。給料も上がったし。

そもそもマネージャーへの昇格は、今回の転職に求めていたものだった。その前はベンチャーに2社いたけど、ベンチャーの方が役職のついてるポストが少ない。あとそもそも役職らしい役職は早期に入っていたメンバーで埋まっているか、外部から採用して埋まる。何より小規模な組織のほうが社長の好みで全てが決まる傾向にあるため、ウェットである。

この点、日系大企業には昇格できる評価基準と、一定数のポストがある。ここを見込んで転職したので、狙い通りに行ってよかった。キャリアのどこかで意識的にマネージャーに上がっておかないと、ずっと一兵卒のままなので。

ただ、JTCの中間管理職はやはり割には合わない。

見ている感じ、JTCの管理職は明らかにもらっている給与と責任のバランスが取れておらず、魅力的なお仕事には見えない。

ベンチャーからJTCに転職して1年間が経った - おとうのオートノミー

例として、マネージャーはアウトプットが低いのに毎月36協定の限界まで生活残業しているおじさんと対峙する必要がある。今年2人目の子供が産まれ、育児がこれから本格化する、というタイミングでマネージャーに昇進するのは結構キツいと思われる。ただここは必要な試練と思い、本当に昇格できることが確定したら真剣に考えよう。

年収上がった

現実的な働き方の一定の条件下では100万円くらい年収がアップする見込みです。ただし入社時期により初年度はボーナスが満額でないため、最初は年収が若干下がります。

ベンチャーからJTCへ転職して2週間が経った - おとうのオートノミー

入社初年度は訳分からんほどボーナスが少なかったが、2年後の今年は理論年収相当の給与が出た。2ヶ月の育児休業を取ったことも変動要素ではあったが、年収はおおよそ150万円ほど上がった。

配属のミスアサインは転職でひっくり返せる

以降は転職全般の総括的内容。

私の場合、新卒入社した会社との相性が抜群に悪かった。会社の雰囲気も、配属先の部署(品質管理)の仕事も合わなかった。業界が好きで入ったのだが、いわゆる配属ガチャの失敗だ。

そこから抜け出すのに5年かかった。初回の転職にビビったことが理由。それなりに大きな会社で、良くも悪くもその先生きていけるのは見えていたし、「この会社に対して働きかければ環境も変わるかもしれない」という青臭い気持ちもあった。

初回の転職から約6年と追加2回の転職を経て、職種も業種も大きく変わった。かつ、転職の度に年収は100-150万円上がった(最初の職場で買い叩かれすぎていたのかもしれない)。幸いなことに、転職をする度に毎回状況は好転している。同じ会社で出世する人に比べたらやや遠回りしたかもしれないが、ライフ・シフト的発想もあり、今となってはどの会社の経験も肯定的に振り返ることができる。回し者じゃないけど、ビズリーチ良いですよ。

40代以降のキャリアが課題

そろそろ40代が視野に入ってくる年齢になった。今のところ現状の延長線上(大企業出世頑張るコース、かつ共働き育児の両立)で行く予定だが、色々と選択肢も持っておきたい。

想定されるリスク

40代以降のリスクとして考えているのは、①健康面、②仕事と育児のキャパオーバー、③仕事の燃え尽き。

①健康面:今年は初めて複数回ギックリ腰をやり、腰痛が慢性化してきた。年末に引いた風邪も長引いた。この辺は生産性に直結する。身体を資本としない方向に寄せていく必要がある。

②仕事と育児:今は妻が育児休暇なので、まだ2児育児と両親フルタイム勤務の両立の本番は到来していない。自分の人生を豊かにする度合いで行くと育児にも重点を起きたい。仕事は限られた時間で成果を出す必要がある。

③仕事の燃え尽き:私の場合、仕事はその他すべての活動におけるメンタリティの土台になっている。昇進できないなーと思った時、今の職場でもやれることの限界が見えた時など、仕事に対するモチベーションが下がるとその他全てに影響する。今の職場以外でもやっていける選択肢は持っておきたい。

対策

1つ目は、収入源の多角化

これは、諸々のリスクヘッジのため。来年の引っ越しの都合で、今住んでいるマンションを賃貸に出す方針になっている。程よい規模で不動産投資の経験が得られる。

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あとTRANBI的サービスで小規模な事業承継をすることも考えている。M&Aは圧倒的に売り手有利なので中途半端に手を出すのが一番良くないので、徐々に情報収集勧めたい。

他にも、今年はビザスクでのアドバイザー収入が過去一番多かった。これは本業で得られた知見を切り売りするものなので、副業というより本業のおまけ程度のものと捉えている。

2つ目は、さらなる転職の選択肢の検討。

現職で管理職経験を得られたら、管理職として転職しやすくなる。これまでの経験から想像するに、おそらく大企業の管理職より中小規模の企業の方が管理職業務における雑務度合いは低い。この辺が、現職の管理職に上がってキャパオーバーになったり燃え尽きたりした際の選択肢になりうる。

一般的に、年を取れば取るほど同水準以上での転職が厳しくなる。ただ、これまで様々な職場で、年齢によらず転職して活躍しているモデルケースは見てきた。ちゃんと所掌の業務で手を動かせるスキルを維持すること、転職先企業の成長性をちゃんと評価できること、転職サイト等ではなくリファラルで引っ張ってもらえる人脈を構築すること、あたりが鍵となる。

以上です。長文の内省記事にお付き合いいただきありがとうございました。来年も良い年になりますように。