おとうのオートノミー

家を建てること、育児のことなど。

当ブログではアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を利用している記事があります

MENU

長野の非別荘地に別荘を買ってみた

都会住まいの我が家が長野に別荘を買ってみた。いわゆる別荘地ではなく、一般的な住宅として10年ちょっと使われていた物件の中古取得。

別荘地は一定の管理料を管理会社に払うのだが、この場合は建物を全て自己管理する点が異なる。また住宅が属する町内会との関わりも必要になる。

購入してまだ数回の訪問というフレッシュな感覚の中で、寒冷地の別荘ならではの設備面、ならびに町内会との関わりで気になった点を記録しておく。

水道の凍結対策:自動水栓

寒冷地の住宅で怖いのは凍結による水道管の破裂。近所の方も、シャワーヘッドを数回壊したと言っていた。

水道管の破裂は、家の中に引き込んだ水道管の中で起こる。そのため対策としては①家を常に暖めること、②水道管の中を空にすること。

①は伝聞だが、不在中もエアコンで常に家を0℃より暖かく維持しておくことが対策になるらしい。

で、我々が購入した物件は②で、これも簡易的にできるように水道の元栓に近い場所を自動で閉栓できる装置が取り付けられていた。不在にするときはこのリモコンで閉栓し、蛇口から残っている水を吐き出すだけで良い。これがないと元栓を手動で閉めなければならなかったらしく、画期的。

フグリッド下水施設:個別浄化槽

初めて聞いた設備「個別浄化槽」が付いていた。別荘はそれなりに山の中にあるため、下水が引かれていない。そのため敷地内に下水を浄化するタンクが埋め込まれており、これによって下水を浄化してから地中に浸透させていくとのこと。

…と聞いても、風呂桶のお湯をドカッと流しても耐えられるの?食器洗剤はそのまま流してもOK?地中に浸透させるってそんなに素直に流れてくれるの?地盤は緩まない?など疑問は尽きない。説明書によれば、とりえあえず劇薬系の洗剤を流さなければ大半のことは受け入れてくれるらしい。

ちなみにこの設備、年間数万円の保守契約が必要となる。コンセプトとしてはオフグリッドというか、環境負荷の少なく自立した設備なので、その考え方自体が新鮮でした。

効率悪いがロマン枠:薪ストーブ

やはり素敵な薪ストーブ。ロマン枠の設備です。憧れを煽る情報はたくさんあると思うので、数回使って現実面から気づいたことを書いてみる。

まず効率が悪い。1本2~300円相当の薪を30-45分くらいで炭に変えていく。気を抜くとすぐ温度も下がる。化石燃料はぐっと密度が詰まっている分優れた燃料なのだと再確認した。

上記の通り薪の消費ペースが早く、常にお世話をする必要があるので、夜通し使う暖房器具としては向いていない。

前のオーナーが薪を置いていってくれたのでまだ薪を買ったことがないので実態がわからないが、薪の調達もそれなりなお仕事になる気がする。家に薪を運んでくれるサービスがなければ、相当量の薪を車に積んで帰って来なければならない。木くずも結構出るので、これを運ぶ作業用の車があった方が良い。

…というように手のかかる設備なのでロマン枠。

とはいえこれ一つあれば家全体を温めることができる。感覚的には、到着初日炊き続ければ、どこかしらに蓄熱されて、2日目以降から家の中が安定して暖かくなるという感じ。視覚的だけでなく聴覚的にも(薪が燃えるときにパチッパチッと音がするのです)、大人・子ども問わず情緒教育的に良い。

不在時の消費電力:エコキュート

この家には下水だけでなくガスも引かれていない。そのためオール電化となっている。これ自体は割り切った思想で優れている。

問題は家の新築時に設置された型落ちのエコキュートが毎日湯沸かしをするために、月1回の訪問をするだけでも1万円弱の電気代がかかること。他に待機電力が大きそうな設備はないからきっとそうなんだと思う。

最新のエコキュートは、スマホから湯沸かし休止設定をすることができるのだが、この別荘に設置されているモデルは最長15日先までしか休止設定ができない。スマートホームバイスでの解決を試みたが、「湯増し停止」はできるがそもそもの湯沸かしは停止できなかった。

自治会と近隣住民から寄せられる移住への期待

ここまで設備面の気付きを書いてきたが、最後に周辺住民との人間関係面。

近隣挨拶を一通りした際、期待を隠さず「定住するの?」と全員から聞かれた。定住や移住という言葉をほぼ聞いたことがなかったのでこれは新鮮だった。地方の人口減少が背景にあるのかしら。別荘としての利用です、と答えると残念そうな感じを隠さない人もいた。その圧に負けて「将来的には考えています」みたいな答え方をした。

ここでは町内会は単なる寄り合いではなく、共同で周辺の草刈りをするなど地域の維持をするための組織として成立している。そのため非定住者は定住者が整えたインフラのフリーライダーとなる懸念がある。また草刈りの時期は回覧板によって告知されるため、非定住者はそもそも地元のイベントに参加する機会すら得ることが難しい。

こうした背景もあってからか、この物件の属する朝会の町会費は「定住」「非定住」でその金額にランクが分けられており、当然非定住者の方が高く設定されていた。ここのお付き合いの仕方が今後最も気を使わなければならない点だと想像している。

手間かかるけど楽しいよ

色々書いてきたように、総じて別荘を持つとは様々な面からの管理・維持コストがかかり、それ自体がロマン枠の選択である。最近台頭しているシェア別荘はその辺よく考えられていて、ここで書いたような手間暇は全て金銭的対価で解決したうえで、マネージド環境としての別荘の旨味を享受できる仕組みになっている。

とはいえ拠点を一つ定めると、その周辺をより深く理解するような旅の楽しみが増える。自然に触れる機会も多く、別荘のセットアップも含め、別荘ライフ自体も新鮮な学びが多い。熊に気をつけつつ引き続き楽しめるよう頑張ります。