おとうのオートノミー

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転職から半年で直面した悩みと、その言語化のためにしたこと

今年の4月に4回目の転職をしておおよそ半年。入社後、扱う商材自体は割とすぐに理解した一方で、仕事の進め方について悶々とする日々が続いていた。今日、それらにある程度のブレイクスルーがあったので記録しておく。

※なお、これは書くことで自分の整理をするタイプの日記で、自分でも後から読み返すことはあまりない長文であることを最初に記しておく。

仕事の進め方

一つには細かい社内ルールやお作法を気にしなければいけないこと。大企業あるあるだが、社内独自の仕事の進め方があり、この理解度が仕事の効率に直結する。転職先のそれはパッチワークのようなプロセスとやたら細かいチェックシートで構成されており、面倒くさがりな僕はそれを直視すること自体から及び腰だった。前任者からの説明を聞いても、「この辺でこういうことをやったほうがいいです」という「点」の説明に終止しており、全体像が見えず暗中模索だった。

今日半日ほど時間を取って、このプロセスの定義書を読み込み、チェックシートを実際に埋めてみると、おおよその全体像が整理できた。ここまでやって初めて、過去このプロジェクトが辿ってきた履歴も理解することができた。

また関係者との過去の会話から、このプロセスはバカ正直に向き合うものではなく、被レビュー対象の状況を鑑み、プロセス管理者の塩梅でショートカットできたり、こちらの申請内容を誘導してくれることもわかってきた。大岡越前守…は言い過ぎ、小役人が差配している関所のような感じ。この、全体像とキーパーソンの塩梅がわかったことで、プロセス自体に対する見通しが立ち、前向きに取り組めるようになった。

裁量が広いゆえにどちらに進めたら良いか決めかねる

もう一つにしておそらく最大の悩みポイントは、幸いなことに仕事の進め方に裁量が広い一方で、これまでの文脈の踏襲や、他の関係ステークホルダーの考えが100%読めなかったりして、方向性の決定に躊躇があったこと。

キーパーソンの腹の中がわからない

一人、同じプロジェクトのキーパーソン(私を採用してくれた人)なんだけど、能面というか何を考えているか腹の中がわからない人がいて、その人の仕事の進め方と私のそれとの間に明らかにギャップがあることがもやもやの大きな要素の一つだった。

その人は、私たちの関わるプロジェクトの社内プレゼンス向上が何より重要だと考えており、そのためには多少絵に描いた餅であっても、綺麗な絵を書いて外部から大きな助成金を引っ張ってくることに注力している。一方の私は、性格的に絵に描いた餅が嫌いで、当社が最終的に目指すプロダクトを作るためには、助成金により方向性を下手に外部要素でずらされるよりは、ある程度自社予算を獲得してプロダクトを改善していくべきだ、というスタンスだった。

どちらも中長期的には同じものを目指しており、この議論自体に正解はない。問題は、協力して仕事を進めていくべきその人の腹の中がわからないと私が捉えていること。

これについては、当人との1on1で私の考えるもやもやをなるべく直接ぶつけたこと、双方の所掌領域の打ち合わせに一緒に参加し、その振り返りを打ち合わせ後に直接議論することなどを通じて徐々に解消を図った。接点を重ねる中で、能面に見える当人の思考に裏表がないことや、笑顔が出るポイントを見極められたことでだいぶ楽になった。

また人間関係のみならず、私がここ数ヶ月調整してきた社内予算を今日無事に獲得できたことで、私の仕事の進め方にも一定の正当性が与えられた気がした。

戦略の不在

私の入社時には、それまで仕掛中だった大きな案件があり、割とミクロな粒度でやることが決まっていた一方で、その案件以降の仕事の戦略やKPIがなかった。当初はその案件を無事に着地させることに集中していれば良かったが、一段落してみると次の方向性が宙ぶらりんだった(その一方で細かいタスクは常にたくさん降ってきていた)。

仕事は任されたにも関わらずKPIすら不在というのはどういうことやねん。皆賢くて過去にいろんな検討をしていたようだから、あえてここには進まないという判断をしたということなのかしら…。など色々考えたが、改めて周りに話を聞いてみると単にリソース不足で方向性すらちゃんと描けていないということだった。むしろ君はそのために採用されたんだよ、と。想像以上に裁量が広かったというお話。

これも、入社当初は戦略の不在自体に気づかなかったが、直近ある程度時間をかけて戦略と時間軸を書き起こしたことで、前向きに仕事に向き合えるようになった。

まとめ

  • 課題を言語化できていないと、「なんかもやもやする」「なんか前向きになれない」という形で弊害が現れる。しかし全体像が見えないと課題の言語化が難しい。
  • 課題の言語化の加速のためには、①今やっている仕事をなるべく俯瞰で観ながら、プロセス、マイルストーンを無理矢理にでも書き起こすこと、②何でも良いから周りの人と悩みを直接話すこと
  • 言語化できた課題の解決には、短期的なタスクは一度放棄し、半日〜1日単位で時間を取って書き起こしてみること

今日ここで書いたことは、仕事の中身に直結する、割と高尚な部類の悩みだった。その根底には、ワークライフバランスの取り方や、そもそも何のために働いているんだっけ、的疑問も存在しており、これは次の記事で整理してみる。